Syrup16gというバンドについて

2013年3月1日
Syrup16gという日本のロックバンドが解散して五年を迎えた。
思えば2007年12月にNHKホールで解散の宣言をして、翌年3月に日本武道館で解散ライブを行った。
フロントマンである五十嵐隆は鬱々した中にも希望を見出していて、
それが彼ゆえのカリスマ性となり、アングラ的な人気を得ていた。

そして今年、解散した日に復活ライブを五月に行うことが発表された。
Twitterでもかなり湧いて、ライブが行われるNHKホールの動員可能人数をゆうに超える倍率のチケットとなるらしい。

私は今28歳でシロップを知ったのは20歳の時だった。
先輩の家に行った時、先輩がSONIC DISORDERという曲を流していて、かっこいいなと思ったのがきっかけだ。
彼此8年のファンになる。

だが、8ねんと言う歳月、もっというと解散してからの5年と言う歳月は私にとって大きなものだった。
言ってしまえば大人になってしまって後戻り出来ない状態になってしまった。

今回、この発表を受けた時の率直な感想は、なぜ今になったんだ、ということ。
この5年の間に五十嵐隆は犬が吠えるというバンドを組み、
ライブまで行ったにも関わらず、CDを出さないまま解散してしまった。
私にとってはその時点でいろいろなことを、諦めてしまった。
それは五十嵐隆のせいとかではなく、自分の中でのけじめをつけてしまった。

私はシロップのファンの中でもシロップを好きだという自信がある。
それくらい、彼らの音楽に傾倒していた。
だからこそ、今回の発表を聞いて、そのライブに「行かない」ことを決めた。
見てみたい、というのは正直ある。
だが、それによって自分の中でのある種のけじめに対して、ありえない、という感情を持ってしまう。
頑固でただの意固地なかんがえでしかないかもしれないが、
私にできることは五十嵐隆という存在に、外野から見守るしかないと思った。

大人になることは、必ずしも正しいことではないかもしれない。
でも、自分が決めたことは、もはや覆りようのない事実でしかないのだ。
五十嵐隆が今回ライブを、すると決めたことと同じように。

ライブにいく皆様、楽しんできて下さい。
私に言えるのはそれだけです。